F2F

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カイは大きな門の前に立っている。 門の上のほうに看板があり大きく文字が書かれている。 「ラ・テンシャ。ここだ。」 コンコン カイは門を叩く。 「……。」 (誰も居ないのかな?) カイは心の中で思う。 コンコン カイはもう一度門を叩く。 「……。」 (やっばり、誰も居ないのかな。) カイはこれからどうすればいいのか分からず、迷っていた。 ズン 「我が家に何か用かね。」 カイは後ろを向くと、大男が居た。 見た目は老人であるが、大男の体は凄い筋肉でできている。 「………。」 カイは固まってしまった。 「そんなに緊張せんでもいいのにのう。」 大男の老人はあごひげをいじりながら言った。 「ま、ここで話をするのもなんじゃし、家に上がりなさい。」 そう言うと、大男の老人は目の前にある大きな門を人差し指でクイッと、軽そうに開け中に入っていった。 カイもまるで操られたように大男の老人に後を付けた。
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