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どうやら眼と眼が合わないと金縛りはかからないらしく、少女が真横に跳んで逃げたのと同時に俺は体の自由を取り戻す。
「で?どうする?」
悔しそうに唇を噛んでいるが、どうやらこの少女は打つ手が無いらしい。
「くっ………お前、一体何者だ!」
吸血鬼にそう言われるとはね。
「一介の学生だよ。
で、どうする?俺に手出ししないなら別に行って構わないけど?
短い人生、他人との衝突は少ない方が良いしね。」
「悪いがそれは許可できないな。こいつを捕らえるのが僕の仕事だからね。」
と、知らない男が口を挟んできやがった。
燕尾服にシルクハット、胸ポケットには白のハンカチ。
……どっからどう見ても変態だ。
「お前は……………………!
もう追いついてきたのか!」
「やれやれ、長い長い鬼ごっこはもうお終いにしよう。
なあに、ちょっと研究に協力してもらうだけだって痛!」
パンチを一発。即座に俺はこいつを殴りつけ、男は10mばかり吹っ飛んだ。
「今は俺が話しているんだ、いきなり出て来て邪魔してんじゃねぇ~よ。そこの変態。
で、どうする?」
「え、あ、あの」
何故か少女はまごついている。
どうしたのだろう。
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