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次の日、私たちは怒られるのを覚悟しました。
どうやら一緒に抜け出したうちの1人に昨日の晩顧問から電話がかかってきたらしいのです。
「やはりバレてたか…」
当然顧問に怒られました。反省文も書きました
『もうしません。心を入れ換えますので許してください。』当然本心ではありません
こわーい講師にも怒られると思ってましたが怒られませんでした
どうやら諦めているのだろうと推測しました。
怒られるのも嫌ですが捨てられた感が出るのも何か悔しいです
「やっぱりアイツの言うことなんかに丸め込まれなければよかった。未熟だった」
アイツというのはみんなでやれば恐くない発言をしたあの子です
前から問題を起こすのが上手であった彼についに私も縁を切る覚悟がつきました
講師は部員みんなの前で謝るようにと言いました。
私たちは部員の冷たい視線を浴びながらみんなの前で謝りました。
6人は1人づつ謝りました
なんとか参加できるようになりました
とても気まずいです
「俺たちも去年抜け出したから今年も誰かはすると思ってたよ」
どうやら毎年抜け出すのは伝統になっているらしいのです。
受け継いでしまいましたね。
話によると先輩たちの冷たい視線は演技であり講師の前だから正しい先輩を装っていたというらしいのです
正直なところ叱ってくれた方がすっきりしますが、もう思い出したくないのでパーカス内でのこの事件の話はもうスルーしました
そこに澤田(先生)が来ました
「お~お前たち。マーチングの楽器借りてきたぞ!」
澤田は今テンションが猛烈に高いらしい! ハゲタ頭が眩しいぜ!
この先生はマーチング以外のことには興味無し。もちろん吹奏楽にも興味ありません。なので部活にもほとんど顔を出しません。その人が最近部活によくいるのです
「ヤツはやる気だ!」
俺は確信した。
「あんな怒られたことなんて忘れてマーチングやろうぜ!な?」
教頭レベルの先生からこんな言葉が聞けるとは思ってませんでした。
カタログを見せられ、どの楽器にするか決めました。
話し合いの結果テナー(バッテリーの楽器でありサックスではありません)は金額が高いため他校から借りることになりました
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