第一話 少年“シャドウ”

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「じゃあさ、父さんのロボットのテストパイロットの名前教えてよ」 「それは――」 シニエルはシャドウにテストパイロットの名前も教えていなかった。 教えたら最後、押しかけて何かと迷惑をかけるのが目に見えている。 「――知ったら20歳までに忘れないと不幸が訪れるって言ってるだろ?」 「ひえ~~っ」 シャドウはその不気味な存在に恐れおののいた。 「やっぱいいっ!聞かなくていいっ!」 シニエルはシャドウの反応を見てほっと胸を撫で下ろした一方、いつまでもこんな話を信じている息子の将来が不安でたまらなかった。
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