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夕食時、シニエルは思い切ってマカロニに聞いてみた。
「なあマカロニ、シャドウってのはなんだい?」
「あ、ぼくのなまえだよ、おとうさん。かっこいいでしょ」
いけしゃあしゃあと言い放つシャドウ。
「…えっと…」
意味を理解できずに困惑したシニエルの額を、一筋の汗が流れた。
「お前には、立派なマカロニという名前があるじゃないか」
とりあえずそう言って、シニエルはマカロニという名前を使うようそれとなく促してみる。
「だって、ださいんだもん」
再びいけしゃあしゃあと言い放つシャドウ。
もはや怖いもの無しである。
それを聞いたシニエルは、開いた口がふさがらなかった。
それと同時に、ふつふつと沸いてくる怒り。
(こいつは…、このガキは…!)
ぷるぷると震える拳、わななく唇。
そして、怒りは沸点を通り越した。
「贅沢を言うなーっ!」
シニエルの怒りの鉄拳が、マカロニの顎をしっかりと捉えた。
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