FILE.2「仲間」

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とその時、玄関の戸が勢いよく開け放たれたッ! そしてヤツは叫ぶ! 「ごめんくださーい!」 ………。 …少々、脚色しすぎたかな。 その声を聞いて玄関に向かうと、予想通りに有璃…そしてオマケに愛美が立っていた。 「やっほー、七瀬」 二人は片手をひょいと挙げて挨拶をする。俺も軽く挨拶を返すと、さっそく疑問を投げ掛けた。 「どうしたの、二人とも?」 「あれっ、昨日連絡しなかったっけ? 土曜の午前中にプリント届けに行くって」 愛美はそう言って、広瀬の字で「ななせさん」と書かれた茶封筒を俺に掲げてみせた。 はて…そんな電話があったような、なかったような。俺の物忘れは中年並みだからなぁ…。 朝…といっても、時刻は午前10時を回ったところだ。久々の快晴だったので、愛美は有璃も誘って俺の見舞いにきた…といったところか。 確かに今日はお出掛け日和だ。自転車で走りながら受ける清々しい冬の風と日差しは、さぞや気持ちいいだろう。 俺も病み上がりじゃなかったら、外でジョギングでもしていたのに。 「あぁ、わざわざありがとね」 俺は内心で溜め息をつきながら封筒を受け取った。 .
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