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「……きっと放送禁止用語だよ」 どっ、と巻き起こる笑いと同時に、座布団一枚! と有璃が囃し立てる。 確かに、テレビでは放送禁止用語や個人情報を隠すために「ピー」という音声が用いられるが…もはや頭文字でも何でもないじゃないか。 「まあ、細かいことは気にするな。心の器はでっかく持とうぜ!」 心境を読み取ったのか、有璃は俺の肩をぽん、と叩くと眩しい笑顔で言った。 出たよ有璃論。 いつも通り、見事なまでに的外れだけど。 俺の溜息と同時に朝会開始を知らせるチャイムが鳴る。 朝会は、俺らの学校では教室ではなく、ホームベースという兼ロッカールームで行う。 まあ俺らの学校は色々と変わっているので説明は時間のあるときにしよう。 唯一クラスの違う愛美が急いで駆けてゆくと同時に『ぴろせ』が姿を現して、それを見た生徒が慌てて席につく。 …今日は『P』ではく、『M』という文字が左の胸元に小さく煌めいている。 一体何のアピールなのだろうか……。
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