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 ◆ 「あっはは! 面白い先生だねぇ!」 母・渚はぴろせの話を聞くなり、からからと笑い出した。 「私も昔は先生に変なあだ名つけてからかってたなぁ」 そう遠い目をしながら、母は煮物に箸を伸ばす。 「案外、昔と変わらないんだな」 父・英一は呟くと、ビールをぐいっとあおり飲んだ。 「それに比べて七瀬は変わったなぁ…。昔は一緒に風呂に入ってくれたのに…」 父は目頭を押さえてううっ、と泣き真似をする。…大丈夫、あんたは昔から変わってないよ。 「ったく…俺も子供じゃないんだからさぁ…そりゃ当然でしょ」 「あんたはまだまだ子供です。…それと、女の子なんだからちゃんと『私』って言いなさい」 母に突っ込まれてうっ、と言葉につまる。ちっ、墓穴を掘ったか。 俺ははぐらかそうとご飯を口いっぱいに放り込んだ。 「ん…そういえば、お祖母ちゃんは?」
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