3人が本棚に入れています
本棚に追加
「大丈夫ですか?」
顔をあげると
優しそうな人が私を心配そうに見ている。
年は20代後半だろうか。
「あ、大丈夫です。気にしないでください。」
「大丈夫そうには見えないよ。君、名前は?」
本当はそっとしといて欲しかった。だけど、なんだかこの人なら大丈夫かも。
そんな風に感じた。
「…橘 実沙希です。」
「実沙希ちゃんか。俺、赤城 直樹(アカギ ナオキ)。これあげるから元気だして!」
ニコッと笑って
袋に包まれたチョコを差し出してきた。
「あ、ありがとうございます。」
「あ、やばっ。またお迎え遅くなったら和麻(カズマ)に怒られる。じゃあ、元気だしてね!」
またね。と
一言言って彼は去ってしまった。
最初のコメントを投稿しよう!