出会い

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「大丈夫ですか?」 顔をあげると 優しそうな人が私を心配そうに見ている。 年は20代後半だろうか。 「あ、大丈夫です。気にしないでください。」 「大丈夫そうには見えないよ。君、名前は?」 本当はそっとしといて欲しかった。だけど、なんだかこの人なら大丈夫かも。 そんな風に感じた。 「…橘 実沙希です。」 「実沙希ちゃんか。俺、赤城 直樹(アカギ ナオキ)。これあげるから元気だして!」 ニコッと笑って 袋に包まれたチョコを差し出してきた。 「あ、ありがとうございます。」 「あ、やばっ。またお迎え遅くなったら和麻(カズマ)に怒られる。じゃあ、元気だしてね!」 またね。と 一言言って彼は去ってしまった。
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