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せっかくのデートの約束なのに生憎の雨。
レンははぁと肩をおとした。
(マスターがくれたせっかくの休みなのに…)
窓の外の雨粒を残念そうに見つめるレン。
今日はいつも頑張っているレンにとマスターが休みをくれていた日なのだ。
しかも憧れのミクとのデートまで取り付けた日だった。
天気だったら遊園地に行って楽しむつもりだった。
もしかしたら手も繋げていたかもしれない。
だけどその遊園地もこの雨で台無し。
レンはまた大きなため息をついた。
それを見ていたミクはどうにかできないものだろうかと顎に手をあて、悩んだ。
そしてあることを思いつき、ふふふ、と笑った。
「ねぇ、レン君!ちょっと着替えてお出掛けしない?せっかく約束したんだし。」
「えっ、でも…こんな、雨…だし」
「いいよ、いこう。可愛い傘買ったから早くつかいたいんだ。」
にっこり、とミクは笑ってそう言い自室へと入っていた。
レンは顔を真っ赤にしつつ自分もリンと共同の自室へと入った。
そして着替えはじめる。
いつものこの格好ではあまりに目立ちすぎるし、バレてしまう。
ボーカロイド達はいまやアイドルなのだから。
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