理想

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  「という事で、今日はお互いに理想な事を相手にして貰おうじゃないか。 ほら、柳田は私に何して欲しい?」 「……両手を羽ばたかせながら、ピェールピェールって言いながら回って下さい」  真顔で、僕の希望通りにやってくれた霧墨さんの事を指差し、爆笑したのは、流石に失礼だったかもしれない…。 「フゥ…変態な柳田の事だからその場で服を脱ぎ捨てて、逆立ちしろ! とでも言うかと思ったら意外に楽だったな」  霧墨さんの目にいつも僕はどう写っているのだろうか…。 「いや…無い胸を晒されても、虚しいだけですから」 「…貧乳好きは確かに存在する」 「無乳好きは、流石に居ないと思うかと」  僕の言葉がカンに障ったのか、変な作り笑いを始めた霧墨さん。 「柳田にはパンイチで登校して貰って、登校中にすれ違う人全員に『これって、頭良い人にしか見えない服なんだ!』って、言って欲しいな」  その後、霧墨さんの希望通りにパンイチで、すれ違ったお姉さんに『これって、頭良い人にしか見えない服なんだ!』と叫んだら、冷めた顔で警察に通報されました…ごめんなさい。
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