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「じゃぁ、準備してすぐに来ます!」
「永久にだろうと待とう。」
「重っ!?」
「じゃぁ、持ち物適当で帰ったらすぐ来て!」
「友達っ!?」
そうして、ケビンは一旦、村へと戻った。
できるだけじっちゃんにも、誰にも気づかれないように。
いくら前々から星を出たかったからといって今の友達やじいちゃんと別れたいわけじゃない。
会えば別れがつらいのはわかってる。
そしてケビンは誰にも気づかれず家に入り、適当に身支度をして家を飛び出そうとした。
「……待て、馬鹿孫。」
突然、後ろから声が聞こえた。
一瞬ビクついた後、ゆっくりと後ろを向く。暗がりの中にはガーテール・アステムル、つまりケビンの祖父がいた。手にはどうやら鈍器のようなバカでかいものを持っている。
「ヒィ!」
ケビンは突然の出来事に安心とも驚きとも思えない、声をだした。
見つかったのが、自分の実の祖父だから良かった。という考えもできるが、彼は普通の祖父ではない。
こういう場合は速攻で攻撃を仕掛けてくる……のだが、どうやら襲ってくる様子はなく、神妙な顔をしていた。
「……行くのか?」
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