プロローグ

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――密林の星『グリーンタブ』 オーシアータ大陸、樹海『アストナーゼ』 この樹海は常に薄暗く暗い気配に満ちている。 そのため、昼間だろうと人っ子一人見かけないこの樹海に一人の青年が刀を片手に立っていた。 「フッ!ハッ!」 掛け声と共に刀を一振り、二振りする。 どこの剣術にも似ない剣筋、構えもデタラメ。 しかし、動きの一つ一つにまったく無駄がない、そんな不思議な動きをする青年。 背は高く、短髪の青年、顔はかなりの童顔である。 そして、その青年に振り回される彼の身の丈ほどもありそうな長刀。 腰の鞘もとんでもなく長いので歩くのにかなり邪魔そうだ。 「オーイ!!!どこだぁ!!」 遠くから聞きなれた声がした。 耳のいい青年はその声を聞き取り、刀を振る動きを止めた。 「ん……?ポストンかな?ちぇっ、いいとこだったのに……」 青年はそういうと刀を腰の鞘にしまい、声のする方へと走って行った。 途中、木に登って場所を確認したと思いきや、そのまま木から木へ飛び移って進んだり、所々人間離れした運動能力を見せつけていた。
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