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「わかった。お前のヤヌさんになってやる」
「ありがとうございます」
嬉しそうな顔で、自分にお礼をした。
(こんな駄目人間にお礼言うなんて、楽天的な考えを持っている奴だなぁ。
いつか人に騙されて、希望の船に連れて行かれるぞ)
そんなくだらない事を考えながら自己紹介をする事にした。
「俺の名前は、亜來 流一。これからお前のヤヌさんになるんだ、覚えておけよ」
「はい、わかりましたヤヌさん」
(……たぶんコイツ一生俺の名前を言わないな)
「私の名前は、ペトロ・グラネス・プリモア・テリマリ・インデックスラックス・カイアカギリスト・フラン……」
「いやムッチャ長いなオイ!」
本日初のツッコミをかましながら、話を続ける。
「オイお前、もっとコンパクトにまとめる事はできなかったのか?」
「通称はセトルリンと呼びます」
先にそれをいいやがれっと心の中でツッコミをしつつ、話を進める事にした。
「セトルリン?……なるほどそういう通称なんだ、俺は、てっきりさ○まさんの親戚かと思った」
「あんな出っ歯と一緒にしないでください」
セトルリンの冷めた言葉が、この場を静寂の空気が包んだ。
「……えーーっ!?なんで、半ギレしているんだよ!?というよりかお前出っ歯は、ひどすぎるだろ。さ○まさんに謝れよ」
俺は、必死にさ○まさんの謝罪を求める。
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