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「友達とかいないんで……もちろん、ルナがいいのなら、ですけど」
「え? あ、うん! 全然オッケーだよ!」
いきなりで戸惑いがちのルナだったが、一人よりいいか、と思い、エリスと一緒に行くことを決めるのだった。
城壁を出てしばらく歩き、二人は魔物が出る街道に着いた。
「この付近に、ウルフがいるんだよね……」
「さらに少し奥の方が、もっといっぱいいると思うけどね」
「うん……慎重に行こっか」
エリスに頷き返しながら、ルナは街道を歩き出した。
「…………」
ルナをじっと見るエリス。読めない笑みを浮かべながら、ルナの背中を追いかけていくのだった。
それからしばらくして。
「……あ!」
ぴたりと足を止めたルナ。視線の先には……。
「グルルルゥ……」
視線の先には、茶色い毛皮を持つ狼のような魔物――ウルフがいた。
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