アルミス学園・入学式

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 元気よく走るルナの背中に向かって小さく呟く。 「今度こそ……絶対……」  彼は自分に言い聞かせるように呟き続ける。そしてしばらくして、彼もまた講堂に向かうのだった。 「うわぁ……」  ルナは今、目の前の光景に目を丸くしていた。  見渡す限り人、人、人……。3000人以上の生徒の数に、ほう、っとため息をつくしかなかった。 「これが3000人以上……なんだか酔っちゃいそう……」  溢れんばかりの人の数に、思わず額に手をやる。 「この人たちは皆、あたしのクラスメートなんだよね……しゃきっとしなきゃ!」  ルナは心を入れ替え、頑張ろ! と自分に言い聞かせていくのだった。  まもなくして、入学式が始まった。人の良さそうな中年男性が壇上に上がり、マイクの前に立つ。 「新入生の皆さん、ようこそ、アルミス学園へ。校長のディックと言います」
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