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「まぁ気長にがんばれや」
それから沈黙が続く。榎本は甲本には全然興味がない。興味がない者に気を遣うことはしない。決して嫌いな訳ではないが、そういう態度が原因で署内で孤立している。
だが捜査に関しては一流であった。そういう榎本に憧れて、甲本は刑事になった。
「榎本さん、着きました」
「ごくろうさん。じゃあお前は車で待機だ。」
「えっ?私も一緒に行っては駄目ですか?」
「なら聞くが、お前は何が出来る?足手まといなだけのような気がするが」
「何も出来ないから、経験したいんです。これからの為にも榎本さんから学びたいんです。お願いします」
「しょうがねぇな…、そのかわりお前は一言も喋るな。そんで俺から離れて見てろ。それが嫌なら車に乗ってろ。いいな!」
「はいっ!ありがとうございます!」
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