Dear my daughter

ヨーコ

殺風景な部屋。ベッドとテレビ、小汚い机と椅子。ベッドの上には女が一人座っている。

「はぁ…」

ため息をつきながら女はクローゼットに向かう。クローゼットを開けると、そこにはブランド品の洋服が数点並んでいる。

「今日はこれでいいかな？」

女はタバコを口にくわえながら洋服に着替える。そして女は流し台に向かう。流し台には化粧品が並んでいた。手慣れた手つきで化粧を済ませ、女はふと時計を見た。20時35分。

「そろそろ出ないとね。」
女はバッグを手に取り急いで出ようとした。ふと、女は振り返り、一人呟いた。

「もう少しだからね。もうちょっとだから頑張ってね。がんばろうね。」

そう言うと女は急いで出ていった。