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「なんすか?こんな所に呼び出したりなんかして…」
煙草をふかす課長に蓮は問いかけた。
ニヤッと課長は笑い、キザな笑みをみせる。
「ここんとこ、色んな所に足を入れて情報を聞き出しているだろ?」
「…別に。」
蓮はバツが悪そうに答えた。
「時雨絡みか?」
片眉を上げて課長は問いた。
「あれ…課長って時雨のことを知ってたんですか?」
キョトンとして蓮は聞いた。
てっきり、相田と上層部のみが
繋がっているんだと思ってたけど…。
「知ってんよ。相田と俺が、最初に時雨に会ったんだ。だが、すぐに俺は課長の話が来て代わったって訳よ。」
「へぇ。」
と蓮は関心した。
「相田はあれでいてかなり悩んでいたからな。」
遠い目をして課長は言う。
「何をですか?」
再びキョトンとして蓮は聞く。
フッと課長は優しく笑い、煙草を持った右手から外へ灰が落ちた。
「悩むに決まってんだろ?
娘の綾乃ちゃんの体っだってそうだし、
わからんちんでてのかかる奴はいるし、
頑固で人の言うことを何一つ聞かずに真っ暗な場所に場所にって向かう人間はいるし…。」
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