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俺は、色んな人間の整形やって…。
タダでやれって
言ってくる人間突っぱねて…
弱者のフリをして成功してきたんだ。
なのに…何で怖い…?
恐怖を感じる大塚は、自分がそうなっている理由を探した。
「ねえ、大塚さん、聞いてるー?」
と頭の上から降ってくる言葉に、大塚は震えた。
そうだ…。
感情がないんだ…。
楽しそうな声をしているのに、それは表面ばかりで声の奥に感情がない。
それが大塚の恐怖を更に大きくしているのだ。
「…何をしに来たんだ…?」
蹴られたお腹と、打ち付けた背中の痛みが段々とはっきりしてきた。
背中の方がじんじんと痛い。
「昔、ここに整形しに来た人間の資料とか残ってないの?」
「ハッ…」
大塚は、先ほどの痛みと屈辱を返すかのように、鼻で時雨を笑ってやった。
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