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「おおーつかさーんッ!!」
時雨が出ていってから数時間あまりして、勢いよく扉を開けて入ってきたのは蓮だった。
「んだよ、うるせぇ。」
デスクに座って煙草をふかしていた大塚は不機嫌を露にして言った。
「久々~。って、いつ見ても汚いな。」
「うるせーぞ。相田の後釜だからと言って認めた訳じゃねーぞ、お前を。」
「はいはい。」
蓮は面倒そうに手を横でヒラヒラとさせる。
そう相田は、時雨以外にも違法者と警察とのパイプを繋ぐ係をしていたのだ。
何かあれば1番に首を切られ、生け贄として差し出されてしまう危ない仕事をさせられていた。
「そんなことより、何か面白いことなかった?」
ニコニコと笑って蓮は聞いた。
この世界では古株にあたる大塚に、威圧的な態度をとっても意味がない。
「面白いことぉ?んなモンねー…あ。」
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