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翌日。 時雨は大きな和風の門構えの前に立っていた。 塀の向こうには大きな松の木が見える。 ここに来たのは 何年ぶりかな…。 そんな風に考えながらも、門の横に着く、インターホンを押した。 『はい…どちら様でしょう?』 年配の女性の声がインターホン越しに響いた。 「すみません。昨日、電話したものですが…」 と説明すると、『今開けますね。』と女性は答え、門がガチャッと数センチ開いた。 時雨は、溜め息をつきながら門を潜り庭の長い道のりを行きながら玄関へと辿り着いた。 玄関にエプロンをかけた中年の女性がいた。 「いらっしゃいませ。奥でお待ちになってますよ。」 女性は家政婦のようで、時雨の出で立ちを怪訝そうな顔をしたがそう優しく言った。 きっと、この女性がインターホンに出た女性だろう。
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