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蓮は、薄々とながらも矢島と速水の繋がりを感じていた。 狡猾な男だ…。 と矢島に対して思った。 「聞いてます?何してたんですか、先輩。事件は沢山、起きてるんですよ。」 「わかってる。」 机に右肘をつき、追い払うように蓮は左手をヒラヒラさせた。 「職務怠慢でクビになりますよ…」 ジェスチャーでは、速水には伝わらないらしい。 「それに先輩は僕の指導係でもあるんですから…先輩に教えてもらわないと…」 ぐちぐちと速水は、たまった愚痴を言い出した。 「速水、うるさい。仕事の仕方をわざわざ俺に教わらなくても、他の先輩たちが教えてくれるだろう?」 面倒そうに蓮は喋る。 課長が気をきかせ、課長と付き合いの長い刑事に速水のことを頼んでいるのを蓮は知っていた。
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