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何なんだ浅川は…。
心の中で時雨は悪態をつく。
だが、浅川の電話のお陰で、時雨は変な方へ行こうとする自分の思考を抑えられたことに気付いた。
何よりも。
山田リカ子が自分に会う前に確実にすることを、思い出した。
「蓮…」
年が近いのもあった。
好意の目を向けて来たのもあった。
自分という恐ろしい存在を知っているからでもあった。
時雨が抱いた、初めての淡い気持ち。
全てを復讐へと注いだ時雨にとって、それは新鮮だった。
だが、受け入れ難い気持ちでもある。
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