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12月20日。 蓮は街中を必死に走っていた。 路地を曲がって、また曲がって。 それを何度も繰り返すと、蓮は目の端に写った喫茶店に入った。 確か、ここの喫茶店って…。 ある事件で時雨が入り、それをNシステムで追った蓮が来た場所だ。 まだ整わない息を落ち貸せるために、蓮は適当に窓側のソファー席に座った。 店員に、季節外れのアイスコーヒーを頼むと、大きな溜め息をついた。 「こーゆーことかよ…。」 時雨が自分と連絡を取らないと言った理由に気付き、呟いた。 時雨は自分が近寄らなければ、と 思ったんだろうな…。 アイスコーヒーを蓮は一気に胃に流した。 食道を、冷たい液体が通っていくのが、体が熱いだけによくわかる。 ツキン…。 「っ…」 疼くように後頭部が痛んで、蓮は顔をしかめた。 .
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