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考え事をしながら細い路地を歩いていた。
背後に違和感を感じた時には遅く、振り返ろうとした時、何かで殴られた。
一瞬、視界がボヤけたが、いつもの警察の訓練もあって蓮はどうにか体制を立て直し逃げた。
後ろからパタパタと追ってくる音がする。
軽い…。
相手の足音を聞き、蓮はそう思った。
しかも、先ほど頭に食らった一撃は、ズシリと重いことを蓮は思い出した。
自分の力を使ったと言うより、物の重さを使ったと言える一撃だった。
「女か…」
2杯目のアイスコーヒーを飲み干した。
はあーっと大きく息を吐いて、蓮はだらしなくテーブルに顔を伏せた。
痛い…。
ズキズキよりもツキツキと痛む後頭部に手をやった。
後頭部にやった手を見ると、何処か切れてるのか血がついていた。
「うへ…」
と奇妙な声を上げた蓮の後頭部に何かが押し当てられた。
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