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進んでるって言っていいのか…?
でも自分を囮にすれば
すぐに捕まえられるからな…。
蓮は課長そっちのけで考え込んだ。
バシッ、とそこら辺にあったファイルで、蓮は課長に頭を叩かれた。
「いっ…」
3日前に山田リカ子に殴られて痛んだ所に響いて、叩かれた以上に痛かった。
思わず首を抑えてしまう。
「んだ?そんなに強く叩いてねえぞ。」
課長が怪訝な顔をする。
「お前、首、痛めてるのか?」
「え…や、違いますよ。全然なんとも…」
慌てて否定するが、長年人を見ている課長は流石に誤魔化せないようだ。
「蓮、見せてみろ。」
と威圧的に言うと、ぐいと蓮の襟元を引っ張って後頭部を見始めた。
「ちょっ…何でも無いですって…」
「嘘つけ。コブできてんぞ。しかも、かさぶたまで出来てんじゃねーか。血が出たのか?」
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