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何とか、蓮は課長の追及を逃れ、署から出た。 ふと、蓮は足を止めた。 つけられている…。 自分をつけている相手が山田リカ子だと解っているが、何かがいつもと違っていた。 何が違うか、蓮はすぐに悟った。 それは、蓮とリカ子の間が短くなっていることだった。 いつもなら、角を2~3個空け蓮をつけて来ているのに今日は違う。 角を1つ、5mぐらいしか開いていなく、警察官なら誰でも気付くであろう近さだ。 何よりも、以前に比べて殺気を強く放っている。 「あれー…。俺、何かしたかな…」 呆れ半分で蓮は空にそうボヤいた。 どうしたものか…。 署は、すぐに出動しやすいように大通りに面している。 大通りのすぐ横には商店街が。 大きい道から細い道まで沢山あるこの場所では、誰かを追い詰めるということは難しい。 だが逆に、それは地理を使って相手の前に飛び出すこともできるということだった。 .
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