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「山田リカ子の方は見つからなかったのか?」
頭をガシガシと掻きながら蓮が聞く。
「見つからないね…。これだけは役立たずと言わないでくれよ?元々、居場所を知らないんだから。」
と矢島は蓮に言われる前にそう言った。
「はいはい。」
面倒そうに蓮は答え、ゆっくりと体を重そうに動かしながらベッドから出た。
「どこに行く気だ?」
「別に…思いつく所を回ってみようかと。」
「だが…。」
大丈夫なのか、と心配する矢島を見て蓮は大丈夫だと笑い、言った。
「見付けて時雨を止めてやる、絶対に。」
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