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「それに、ほらー朝って言ったって、この家暗いんだから電気点けましょ。」 ふわふわ綿のようにリカ子は柔らかく笑う。 時雨はそれをぼうっと眺めていた。 だが…。 「今日は何を食べよっか。母さんも父さんもいないから美味しいもの食べましょう。」 ニコニコと笑いながら話をするリカ子を見て、自分の中で沸々と怒りがこみ上げてくるのを時雨は感じた。 「そういえば雨乃、彼、もう来ないから安心してね。」 さらっとリカ子は蓮について触れた。 その瞬間、時雨の中の一本の線が切れたとも知らずに。 「アンタが…」 「ん?」 「アンタが私の全てを奪ったんでしょ!?」 .
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