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翌日。
らしくない優しい瞳に、時雨は目を伏せながら言った。
「気持ち悪いですから、そんな目で見ないでくれますか?」
口を尖らせながら時雨に対し、優しい瞳を相田は変わらず向けてくる。
隣でククッと蓮が喉を震わせ笑った。
さらに時雨は居心地が悪くなり、眉を寄せる。
「警察に力を貸すのも、復讐業も終わりにします。貯まってるお金で今後は榊の名の下に、慈善事業に手をのばそうかと…。」
ぶっきらぼうに時雨がそう切り出した。
一度としてそんな話を聞いてない2人は、驚きに目を丸くした。
「前々から考えてたんです。全部終わったら少しぐらい社会貢献をって…。」
恥ずかしいのか、段々声が小さくなっていく。
すると、いきなり相田が大口を開けて笑い出した。
「なっ…」
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