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私は期待と不安交じりに辺りを見回した。
だが、室内は、シン……と静まったまま凍りついている。
――あちゃ、ハズしたか……?
反応が全く返ってこないので、そわそわと落ち着かない気分になる私。
しかし
やっぱ方向性間違ったかな、と思った、
その時。
「……ぶっ、はははははははっ!!」
イケメン様方が一斉に大爆笑なさった。
「…ちょっ、なにそれ!ギャップありすぎだろ!?」
「おとなし目な子かと思ったら…いいねー。歌、好き?」
「何歌うんですか?聞きたいです。」
「最初に入れなよ。ハイ、デンモク。」
などなど。
リアクションは、上々だった。
私は心の中でガッツポーズをする。
うっしゃあっ!
よかった、つかみはOK、みたいだ。
…ククッ、ギャルども、唖然としてやがる。
……その口、閉じたほうがいいですよー?なんて。
「じゃあ…お言葉に甘えて…行きます!サ●ン!!ものまねverで!」
「いきなりサザ●!?」
「しかも、ものまねって…。」
「みぃとぅめあ~うとぉすな~おにぃ~♪」
「うっわ、しかも超似てるし!」
「すっげぇ!!」
「マジで何者?君。」
ざわざわとリアクションを取ってくれるイケメン様方。
私はまたいい気分になって声を張った。
フフ…見たか。これが私の秘伝キャラ…
『KYムードメイカー』だ!!
…ゴホン。
あ、ネームセンスは気にすんな。
どうせ私は名付け下手だ。
とにかくこのキャラで大暴れしてやる!!
ものまねはこう見えても得意だったりするし!
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