合コンと言う名の戦場

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――再び、室内は笑い声に包まれた。 うん、中々のウケだ。 「っ何だよ!何者なんだよ、お前のじいちゃん!」 「力説しすぎだろ。漫画のキャラみたい。」 「え、じゃあいつ20歳になるのー?」 「お。聞くからには誕生日プレゼントを用意してくれるわけで?」 「あ、やっぱいいわ。」 また、爆笑の渦が巻き起こった。 …今日のメンツはノリがよくて助かる。 おかげでなんとか巻き返せた。 やっぱこういう明るい空気じゃねぇと、な。 ちらっと後ろを向くと、 女どもは一応笑顔をつくっているものの、目はこっちを睨んでやがる。 …その顔やばいよ?ボロを出しちゃまずいんじゃないの? まー、いいけどさ。 君らの心配なんて、してないし。 私は私で、好き勝手やるから。 ―――― ――― ―― 「っしゃーーっ次はアニソンだぁあーー!!」 「待ってましたー!」 「ナッちゃん、カッコイイー!」 お酒も入って皆の頭がゆるくなってきた頃。 完全、私ペースの合コンが繰り広げられる。 …合コンってよりも、もはや宴会のノリだ。 男性陣も何曲か歌った後は私にマイクを譲ってくれたので、 私は自由に歌う・笑かす・盛り上げる。 まさに FREE☆DOM!! ノリノリで歌い終わり、 次、何にしようか、と曲を選ぼうと―― 「………。」 ―すると、 突然、女性陣がガタッと無言で席から立ち上がった。 ……来たか。 そろそろだと思ったよ。 男性陣は女性陣を見上げ、 私も、デンモクを置き、3人を見た。 「ちょっとー、私たちお手洗いに行ってきまーす。」 「皆、歌っててねー。」 ギャル3人は私の腕を掴んで(半端なく痛い)部屋から連れ出した。 カラオケ開始から、約2時間半。…まぁ、潮時だろう。 ――― ―― .
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