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――朝起きたらすべてが夢だったことに気付いた。
いきなりギャルに絡まれたりしてないし、合コンにも参加してない。
あの国崎のボケと会ってない。
カフェで会話なんてもってのほか。
――あー…よかった。夢かあ。
びっくりさせんなよぉ、全く。
そーだよね、私がこんな面倒くさいことに巻き込まれてるワケないよね。
―さ、今日も1限からだ。
いつもやる気なさそうな教師に会いに行こう。
アハハハハハ………
――――…よし、
現実逃避はこれくらいにしておくか。
そろそろリアルに戻らないと。
――夢であってほしかったが、
めったに着信の無い、私の携帯電話に来ていた、
1通のメールがすべてを物語っていた。
『今日、忘れるなよ。
国崎』
昨日の別れ際にメールアドレスを交換し(させられ)たのだった。
で、今朝早速来た連絡がこれね。
…ご丁寧に名前まで入れてありますね………ハイ。
……………。
…あーーー、困った。
合コンのときより50倍はうろたえている自分に気付く。
…なにしろ生まれたときからこの外見に、この性格。
あんな、生まれながらのスター☆みたいなヤツにどう対処していいか、全然分からない。
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