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―それは、突然訪れた。
今日もブジに講義が終わり、
昼食をハンバーガーセットにするか、牛丼味噌汁付きにするかで迷っていた頃。
「ねぇ~っ本城さんっこの後ヒマぁ~?」
やたら語尾を伸ばす女ども(計3人)が私の正面に現れた。
…言っておくが、少し後ずさってしまったのは、私のせいではない。
彼女らの、ハンターが獲物を刈り取るかのような勢いが、怖かった。
ただ、それだけである。
てか、私の周囲の野郎どもも若干引いてたし。
目を向けてみると、やはり何処をどう見ても、ド派手な女子たち。
髪はくるくると巻かれていて、マツゲは、瞬きする度にバサバサと音が鳴りそうなくらい。
さらに、化粧と言うよりはもはや仮面と言えるくらい塗り固められた顔面。
―そう、いわゆるギャルの方々だ。
…付け加えると、私が最も関わりたくない人種でもある。
――ん?
これから暇か、だと?
「…え、何で?」
一応返したものの、嫌な予感がバシバシする。
そして、それは。
「あのさぁ~今夜、4対4の合コンするんだけどぉ~
ミーコとうちとアミでぇ3人しかいないわけ。
もう1人女の子がいるの。
そんで、暇そうな本城さんにチャンスをあげようと思って!
今日のメンツ、マジイケメン揃いなんだって!!」
次にそう続いた彼女のセリフで、
ああ、クリティカルヒットしたな、と思った。
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