天国

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「千尋っ!」 ん…? 誰か私を呼んでる…? 「千尋ってばあ!」 起きなきゃ…。 パチッ 「わ、わあ!?」 私が目を開けると、すぐ近くに由衣ちやんの顔があった。 「あ、あれ…?由衣ちゃん…?なんで、私の家に…」 「んもう!いつまで寝ぼけてんの!!?ここはあんたの家じゃないし!」 「…え?」 あ、本当だ。見渡す限りの白。 私…どうしたんだっけ。たしか…修学旅行で…バスが転落して…。 「私、生きてたの?」 てっきり死んだんだと…。 「そ、それがね…私たち…」 「?」 「…死んだ……のよ」 「…は?」 由衣ちやん…転落した衝撃でおかしくなってしまったのだろうか。 「ゆ、由衣ちやん…。私たち、生きてるじゃん」 「私も最初はそう思ったんだけどね…天国らしいのよ。ここ」 「……………。」 たしかに雲の上って感じで…いかにも天国っぽいけど…。 「…嘘、だよね?」
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