天国のゲーム

天国

「な、何…？」

「あ、天使様が吹いたらしいよ。集合ってことらしいね。行こ！」

由衣ちゃんが天使様の方に走っていった。

なんか色々とおかしい気がする…。

まず、由衣ちゃんが“天使”に“様”をつけるっていうのがおかしい。

由衣ちゃんなら…『天使のヤロー』とか言いそうな気がする。

あと、よくみんなここが天国だって信じるなあ…。

洗脳とかされてたりするのかなあ…。

あはは。なんて。

私も急いで天使様の方へ走った。

「じゃぁ…これからぁ、《天国のゲーム》をしたいと思いますぅ」

天使様が言った。

天国のゲーム…？何それ。

「天国のゲームに勝った三人の方はぁ…生き返ることができますぅ」

生き返る…？

あちこちから歓喜の声が聞こえる。

なんか非常に胡散臭い。

「しかしぃ…負けた方は、地獄に墜ちていただきますぅ」

天使様は、不気味に笑った。

「質問がある方はぁ…いますかぁ？」

え。説明それだけですか？

私は恐る恐る手を挙げた。

「はい。そちらの方どうぞぉ」

「あの…天国のゲームって不参加も可能なんですか？」

「もちろんいいですよぉ」