とある銭湯の科学研究部(ステータス)

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外装はなんとも古びた 銭湯だったが、 内装もイメージ通りに古びている。 さっそく相見はお金を払い、脱衣場へと入っていった。 タオルを腰に巻き 大浴場への扉を開いた瞬間 バサーン!! 相見の目の前で風呂桶が四方八方に飛んでゆく。 『ぎゃあ!!』 零治が風呂桶に突っ込んで叫んでいる。 『零治!!もう一回だ!!掟を破った罰だからな!!』 荒谷が声をあげる。 『ヒィーーっ…ハヤミー先輩助けて下さい!頭の傷が開いちゃいますよ…』 『大丈夫だ零治、 学園都市の最新医療技術をなめてもらっては困る… 実際鷺ノ宮学園の地下の医療技術は2300万もの………』 『ハヤミー先輩…そんな雑学はどうでも良いです。ノエル~助けてくれー…。』 『凄いんだねJapanese銭湯は。 お腹に洗剤を着けて 積み上げた風呂桶に衝突させる遊びがあるなんて… それにしてもお風呂上がりの[フルーツ牛乳]とか言うのが楽しみだなぁ… 零治は甘いって言ってたし…』 ノエルの頭にはもう[フルーツ牛乳]の事しかない。 相見はこの風景を見て瞬間的に【逃げよう】と思った。 飛んで来た風呂桶でカモフラージュしながら、相見は銭湯から出ようとする。 ゆっくりと音を立てず出ようとすると… 『お……あれは相見じゃないか??』荒谷に気付かれた。 慌て相見は脱衣場へと向きを変えて走ろうとした。 しかしその瞬間、相見の足元に荒谷によって滑ってきたと思われる零治が衝突し、相見はすってんと倒れた。 『相見よ、これは俺から逃げようとした罰だ…』 結局相見は脱出を諦め、 荒谷の背中を流すはめになった。
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