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なんか恐ぇな、恋する女はよ。
「その頃から、ずっと山下君の事ばかり考えててね、今日やっと話す事が出来て、嬉しくて、でも早まって告白しちゃって……。ふふ、バカだよね、私」
話の途中で俯いてしまった宮本。
「バカなことあるか? オレに気持ち伝えたかったんなら、いいじゃんかよ。その選択は間違いじゃない」
バカなのはオレの方だ。フった奴がなにを言ってんだか?
「……ありがとう……」
オレの励まし(?)を聞くと、途端に顔を上げ、その表情はどこか清々しさを感じるように見える。
ここまで、オレのことを好きなのって、やっぱり頭おかしいんじゃないかな。
「ここが、私の家だよ」
っと話をしていたら、宮本の家に着いたようなんだけど……。
「……デカっ」
率直な感想を吐露してみたが、これは冗談抜きで豪邸に近い家をしている。
オレん家みたいな一般な家を持っている人には、この家には憧れを抱くのではないだろうか?
少なくとも、オレはこんな感じの家に憧れる。
「じゃあ明日ね、山下君」
その時の宮本は、ちょうど夕陽と重なり眩しく見えた。
「ああ、じゃあな」
この大きさについて、訊こうとしたが、時間も時間なので、次回でいいか。
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