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おぉ……ヒロの目がマジだ。こんなヒロ初めて見たよ。
「でもさぁ、ヒロが副会長なら、そんぐらい止められるんじゃないのか?」
いくらヒロとは言え、副会長だからな……。まぁ、そのファンクラブ副会長の地位がどんだけの価値があるのかは知らんがな。
「悪い……。止める事は出来ないんだ」
「なんで?」
ドン! という大きな音が耳を通る。
突如、マイクラスルームのドアが勢い良く開き、心臓に悪いくらいの音が鳴り響いた。
強面でいい感じの筋肉……いや、ボディービルダー並の筋肉をお持ちの兄ちゃんが、お立ちになってるではありませんか。
「オレらは、宮本さんファンクラブのブラックウォーターだ。ここに、山下 光太という者はいるか?」
マイクラスメートが一斉に兄ちゃんの方を向いたが、その兄ちゃんは全く動じない。
そして、オレの名が出てくるや、一斉にみんなの視線がオレへと集まった。
何だよ、ブラックウォーターって? 黒い水? はっ、意味解んねぇよ。
…………ってオレ?
「来たな~、あいつら! 行くぞ光太!」
「ちょっ、ちょ、え……?」
待て待て、状況理解が追い付かん。
なんか二人で来たっぽいけど……でかい!! 近くで見ると、尚、でかく見える。
スゲーマッチョだよ。ゴリマッチョだよ。そして何より、顔が恐ぇ~よ。
「ご指名ありがとうございます。私が光太様です」
「ちょっ光太……。マジで殺されるって」
ああ、我ながら調子に乗ったと思う。
まぁ、でもあれだ。もう死亡フラグはびんびんに立ってんだから、何をしたって関係ないやい!
「なめるなよ! オレはお前なんか一発でKOだぞ。まぁいい、今日の放課後、話がある。校舎裏に来い」
……はぁ? なぜ今、話さない?
……ってもう行っちゃったし。
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