山下 光太

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オレはもっとね、淑女な母さんがよかったと心から思う。 『光太ーご飯出来たわよー』 みたいな感じだろうか。 本当にこんな淑女さんは存在するのだろうか、と逆にお尋ねしたくなるが、それは今は置いておこう。 生憎、この通りオレの母親は全く逆の生き物だ。 だってオレが起きるや、童〇って叫ばれるんだぜ? 絶対にどうかしてる。 ……やめよ。 朝から〇貞連呼すんのもおかしいな。 オレは早く起きた筈、なのに、なぜご飯が出来上がっているのだろうか。 それは、母さんがオレよりも早く起きているという事に繋がる。それに関しては敬意を表したい。 学校に行く準備、学校規定の制服を着て、微妙に跳ねている寝癖を直し、リビングに向かった。 母さんがどこにもいないのが気になったが、気にしたら負けだ。 食卓の上にパンがあったので、それを朝食とし、適当に時間を潰す事に――。 「……っ!」 エマージェンシーエマージェンシー 「うおおおぉぉぉ!!」  
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