みつめて、

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『なんで、ここにいるの?』 『俺も、死んだんだ。』 『うそ。』 『…勘違いしないで、自殺じゃない。』 『じゃあ、どうして?』 『俺も、びょーき。』 僕が死んでから数ヶ月。 見覚えのある奴…、僕の恋人がこちらの世界へ来た。 『蘇り、おめでとう。』 『…俺、向こうで待ってるから。』 『いいよ、僕は蘇りに選ばれる程、ドンヘみたいにできた天使じゃない。』 『…待ってる。』 『ばいばい。』 でも、ドンヘはすぐに向こうの世界に戻っていった。 一生懸命働いた奴だけが、向こうの世界へ戻れる。 でも、蘇りなんて簡単なことじゃない。 …待ってる、なんて無理な話。  
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