出会い

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ソファでお菓子を食べ続けるマッスーも呼んで、俺はまるで転校生を紹介する先生みたいに皆の前に立った。 「この子は今度俺達が出すアルバムの全面プロデュースを任されたんだって。 名前は……、えっと……」 「あ、駿河つかさです」 「あ、それだ」 駿河さんが深々と頭を下げた。 もちろん皆驚きを隠せない様子。 「え、何々?どゆこと?」 「アルバムの…?」 小山とシゲが顔を見合わせる。 頭の上にハテナマークが見えそうだ。 「プロデュースって、この子いくつなん?俺らより下に見えるけど」 亮ちゃんの質問に駿河さんは少し気まずそうに目を伏せた。 「21だって。ま、社長の指示だから」 軽くフォローも入れてみたけど、21という数字に楽屋がどよめいた。 まぁさっき俺も似たようなリアクションしたけど。  
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