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百「えっ…」
後ろを振り返り腕を掴んだ人物を見た百合の瞳は、長い前髪の下で大きく見開かれた
「それ…どうしたの?」
目の前にいる人物は学院の王子様…
でも今だに腕を掴んで顔を覗き込むように聞いてくる声は、さっき百合とぶつかった人物と同じ声で…
百「ごっごめんなさいっ!!」
さっきぶつかってしまったのは王子だと分かり、慌てて腕を外そうとするが、振っても振っても離してくれる気配は無い
百「離してくださいっ!!…きゃぁぁぁッッ…」
さらに暴れたら逆に引っ張られて何処かに連れていかれる
百「ちょっと…離してくださいっ!」
王子が私の腕を掴んで歩いて行くから、批難の声が高まる
王子は気にしていないらしくそのまま百合を引っ張り、ファンを押しきって何処かに向かってズンズン歩いて行った…
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