*Ⅱ~王子様のお気に入り~*

4/13
前へ
/72ページ
次へ
百「えっ…」 後ろを振り返り腕を掴んだ人物を見た百合の瞳は、長い前髪の下で大きく見開かれた 「それ…どうしたの?」 目の前にいる人物は学院の王子様… でも今だに腕を掴んで顔を覗き込むように聞いてくる声は、さっき百合とぶつかった人物と同じ声で… 百「ごっごめんなさいっ!!」 さっきぶつかってしまったのは王子だと分かり、慌てて腕を外そうとするが、振っても振っても離してくれる気配は無い 百「離してくださいっ!!…きゃぁぁぁッッ…」 さらに暴れたら逆に引っ張られて何処かに連れていかれる 百「ちょっと…離してくださいっ!」 王子が私の腕を掴んで歩いて行くから、批難の声が高まる 王子は気にしていないらしくそのまま百合を引っ張り、ファンを押しきって何処かに向かってズンズン歩いて行った… .
/72ページ

最初のコメントを投稿しよう!

250人が本棚に入れています
本棚に追加