February

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学校の門をスーっとくぐる。 駐輪場に止まりお礼を言いながら自転車を降りた。 「おはよん★」 私達にショートカットの派手な格好をした 小嶋 弥生(17) 通称:ヤヨ が近づいてきた。 彼女は私の親友だ。 彼女は私のコト何でも知ってる。 私が大和をずっと好きなことだって知ってる。 全部話すくらい仲がいいから、全部話す。 だから全部知ってる。 「おはよ♪」 「本田くんもおはよー!!!」 「はよ!」 大和は自転車を止め片手を上げた。 「あずー♪ もうすぐこんな季節よ?」 私のコトを“あず”と呼ぶヤヨは、私の腕に自分の腕を絡め大和をスルーして歩き出した。 「こんな季節?」 私はそう聞いている間に、ヤヨはおっきいミッキーのキーホルダーとリボンがついた鞄から雑誌を取り出しパラパラとめくった。 「こーれーっ☆ バ・レ・ン・タ・イ・ンっ♪」 見たらバレンタインの特集ページを開いていた。 「バレンタイン…か。」 テンションが落ちるというか、変な緊張をするというか……。 そんな私の反応を見て 「…やっぱ、あげないの?」 と眉毛にしわを寄せて言うヤヨに私は 「あげるよ…? 友チョコとしてね……」 と呟いた。 .
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