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そんな日が続いたある朝のことだった。
いつもは視界に入らない写真立てが、その日はたまたま目に留まったのだ。
それは理解者と撮った写真が飾られていた。
久々に見た理解者の顔は心底懐かしく、私はその写真立てをそっと手に取った。
私と理解者はピースサインをして笑っている。去年の冬に、一緒に旅行に行った時のものだった。
埃被った写真立てが、私と理解者の年月を表しているようだった。
そして同時に、埃被ったその存在が、私と理解者の関係をも表しているようでとても心地よい気分になった。特別気遣うことはない、しかしいて当たり前の存在。
私は理解者が酷く恋しくなった。
そして一つの決意を胸に、学校に行くことを決めた。
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