第一章・キルゲーム

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「恵理花ちゃん知らないの? 少し前からニュースになってたじゃん」 「うっさい! 私は音楽番組とバラエティーしか見ないの」 「それ、自慢にならないよ。私も詳しくは知らないんだけどね」  それでもこの先、自分たちがどうなるのかくらいは知っていた。未来達、未成年者は政府の意志により地方の隔離施設に身柄を拘束されるのだ。 「何か地方の施設に連れてかれて、大人の偉い人たちに試験されるらしいよ」 「試験? 何の試験されるのよ」 「わかんない。でも、その試験に受かんないと施設から出して貰えないらしい」  その施設という場所自体どんなところかわからない。私立のお嬢様学校のように綺麗な場所なのか、刑務所のように冷たく氷のような場所なのかも。不安と恐怖が心の中を満たしていく。 「……未来はどうするの?」  重い空気の中、恵理花が口を開いた。 「どうするって、何を?」
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