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バジルはその傷を左手で押さえると、ニヤリと笑いながら俺を見て血の着いた手を舐めた。
その姿を見た俺の背中には、南極に放り込まれたかのような寒気が走る。
「て・・てめえ! 気持ち悪いことすんな!」
俺は思わずバジルを指差して、そう叫んでしまった。
「フッ。つい嬉しくてな」
うおぉぉぉい!
本日二度目の超寒気!
お前はドMか! と、心の中で突っ込んでしまう。
「まあだが、あまり時間が無いのでな。次で終わらせようじゃないか」
突然真剣な表情に戻ったバジルは、そう言うと右手を上に突き出す。
時間が無いってのが気になるが、まあいいか。
こっちも早く冥王倒したいしな。
「いいぜ。だったらお互い、最強の技で勝負な」
「もちろんそのつもりだ」
新技・・・・っていうか、強化したこれで決めてやる。
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