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俺が放った究極の光に包み込まれ、バジルが放った究極の闇はその姿を消していく。
「いけえええええ!!!」
俺は思わず、そう叫んでいた。
バジルを倒したいんじゃない。
ただ、この勝負に勝ちたいという想いを込めて。
そしと遂に、神魔滅衝波がバジルの技を完全に飲み込んだ。
そしてそのまま、球体の形となった神魔滅衝波は収縮し、消滅した。
嵐が去ったあとのように静かになった冥界で、俺達はお互いに顔を見ていた。
冷たい風が吹き、俺の髪を掻き分けて、また静けさが戻る。
「ハハ・・ハハハハハハハ!」
「クク・・クハハハハハハ!」
次の瞬間には、二人の笑い声が冥界に響き渡った。
それは、邪悪さなんて全くない、己をここまで楽しませてくれる相手に出会えた喜びの笑いだった。
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