進撃

49/70
前へ
/462ページ
次へ
次の日の昼間、早速私が王族に入ったことが、国中に正式発表されることとなった。 ピンクのウエディングドレスのような服に身を包み、ポニーテールで髪をまとめた私は、王宮の一番高い場所にあるテラスから地上を見下ろす。 そこには大勢の人がいて、ザワザワと騒いでいた。 はっきり言って、めちゃくちゃ緊張する・・・・今まで生きてきた中で最も緊張し照るんじゃないかというくらい。 「大丈夫よルピア。貴女はただ笑顔で立っているだけでいいから」 そんな私の心を読んだように、お姉ちゃんはそう言ってくれる。 「ありがとう、お姉ちゃん」 昨日一晩考えたけど、"お姉ちゃん"って呼び方が一番呼びやすいし、一度呼んでみたいとは思っていたので、そう呼ぶことにした。 「お姉ちゃん・・なんてかわいい。ルピアが妹になってくれて本当に良かったわ・・・・そろそろ始まるわね」 お姉ちゃんがそう言った時、王宮にある巨大なベルが鳴りはじめた。
/462ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3107人が本棚に入れています
本棚に追加